真夜中まで

和田誠監督作品。
今晩12時のショーで、憧れの大物ジャズマンと渡米が決まりそうなトランペッターの守山(真田広之)
ところが、恋人の殺害現場を目撃したアジア人ホステスのリンダ(ミシェル・リー)を助けたことから、
二人で一緒に逃げ回る羽目になる。
リンダの恋人はクラブの会計士で、不正を暴こうとして殺されたのだ。
しかも、敵は警視庁の刑事2人組だったから、さあ大変!
警察の手を借りられない二人は、不正の証拠を探しに夜の街を駆け巡ることに・・・
二人は助かるのか? そして、守山は真夜中までに間に合うのかー?
といったストーリーです。
この映画は、とにかくキャストがいいんですよ!
まず主演の真田広之! トランペット吹いても様になる姿!
実際かなり練習されたそうで、吹き替えなしでやってます!
相手役のミシェル・リーも美しすぎ〜! 「漂流街」のときもだったけど、ほんとお美しい!
しかしこの作品で注目すべきは、脇を固める名優・怪優たち!
二人を追う刑事役に岸辺一徳・國村隼。
クラブ側の追跡者に柄本明。
そしてもっとすごいのは、様々なゲストが友情出演していること!
唐沢寿明・戸田菜穂・三谷幸喜・柴田理恵・・・諸々。
すんごい豪華ですよ!
ストーリーもドキドキワクワクで飽きませんし、
守山とリンダのびみょ〜うな距離もまた、良いのです。
「トランペット」を巧みに話しに組み込んでいる所も、とても好き。
エンドロールの作り方もすごくいい!
全体的にいうと、「大人のための映画」という感じです。
レイトショーで見たあと、恋人とバーでカクテルを傾ける・・・とかいいなあ。
おしゃれで、ロマンティックで、ちょっと哀愁が漂っていて。
ビデオ出てますが・・・映画館で見るべき映画だと、思います。


まぼろし

フランソワ・オゾン監督、シャーロット・ランプリング主演作品。
ランプリングが演じるのは、夫と2人で平穏に暮らしている中年女性。
しかし、夏のバカンスで夫が海に行ったきり戻ってこなくなってしまう。
自殺か、失踪か、事故か、なにひとつわからないまま
彼女はまるで夫がそこにいるかのように、元通りの生活を続けるが・・・
淡々と進みつつ、観客の心にじわりと迫ってくる作品でした。
彼女は、普通に生活している夫が見えているんだけど
同時に別の男性と関係を持ったりもする。
観客には、彼女が正気なのかそれとも幻覚を見ているのか、はっきりしない。
というか、ふたつの行動は明らかに矛盾しているのに、
彼女が何故それを両立させているのかがわからない。
しかしそんな奇妙なバランスもやはり崩れていきます。
一番印象的だったのは愛人への一言。
かなり親密になって彼女を信用しきっている彼に
あなたの存在は全然軽い、と冷淡に告げる。
彼女はやはり心の底で夫がいなくなったことを理解していて、
でもあまりに受け入れ難い事実のために、目を背けていたのだけれど。
ラストで、彼女がたたずむ砂浜の遠くに、現れたひとりの影。
あれは本当に生きている夫だったのか?それとも彼女の見たまぼろしだったのか?
私は前者であってほしいな、と願いました。
あと個人的に気に入ったのは姑とのシーン。
ふたりのやりとりが、背筋が凍るほど怖い。
結局嫁と姑は夫という男を挟んだ三角関係にあるのだなと思わされる秀逸なひとコマ。


マルホランドドライブ

もちろん皆様にいっぱい説明したいんだけど、
・・・この映画に限っては何一つ肝心なことをしゃべれません!!
噂には聞いてたけど、ここまでとは、デイヴィッド・リンチ。
この鬼才監督の織り成す世界に放り込まれたら〜 もう普通のルールは通用いたしません。
観客はただ、スクリーンに起こることを見守るのみ。
といっても、それさえも難しいんだ!
当り障りの無いストーリーをとりあえず。
ハリウッドにある魔の道路、事故が起こりやすいことで有名な「マルホランド・ドライブ」
深夜、一台のリムジンが、後部座席に美女(1)を乗せて走っている。
すると、運転していた男達が突然彼女に銃を向けた!
しかしそこで、反対方向からやってきた車と激突・・・
一人生き残った美女は、ふらふらと現場を逃げ出すが、彼女は記憶を一切失っていた。
偶然辿り着いた家に身を潜めるが、丁度越してきた女優志望の美女(2)に助けられ、
2人は美女(1)の正体と、彼女の持っていた謎の大金と鍵の秘密を探り始める・・・
これだけ聞いたらまあ普通のミステリーかと思うでしょ?
そんなこと言ってる貴方はまだ甘い!! ああもう言えない!これ以上。
観終わったときまず思ったのが「え、これで終わりなの!?」
最初は茫然としていたのだが、時間が経つにつれも1回見たい病が凄い勢いで!
ネットで解釈読んだりして、やっと全貌がなんとなくつかめてくると、
ただ??だったストーリーの裏に隠された緻密な計算とリンチの罠に気付いてぞっとしますよ。
そして主役の2人が、本当に美女なんですよ! あの2人のおかげでこの映画は価値を増してる。
ポストニコール・キッドマンとして有望なナオミ・ワッツ(事実ニコールの親友らしい)、
ミス・アメリカの美貌をもつローラ・エレナ・ハリング。
特にナオミ・ワッツは演技も凄い。
こ22人の放つ妖しい雰囲気といったら!
音楽もいいですよ〜 特に劇中、クラブで歌われる歌にはゾクゾクしました。
ファッションも素敵。えらい可愛いと思ってたらアニエスbの提供のようです。
ローラのホルターネックのドレスとか綺麗だったな〜
とかくストーリー除いてもかなりレベル高い映画ですが、やっぱ一番はストーリー!
観てびっくりして欲しいです。


ミーン・ガールズ

主演のリンジー・ローハンのセレブ人気を決定付けた作品。
脚本を人気コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」のティナ・フェイが書いているということもあり
全米で興行収入8500万ドルを超える大ヒットとなりました。
実際、若い女の子から高い支持を得ているようで、「好きな映画」にこれをあげるティーンが多いようです。
物語のテーマ自体は”見かけにこだわるのではなく、個性を大事にしよう”という
いわゆる学園モノ的な、健康的な感じなんですが、その描き方が上手い。

動物学者の両親の元に生まれたケイディは、16歳になるまでアフリカで暮らしていた。
そんな彼女がアメリカの高校に転校することになり、新しい世界に衝撃を受ける。
クラスでもはみ出し者のふたりと仲良くなったケイディは、彼らの作戦に協力することに。
その作戦とは、女王蜂レジーナ率いる学園の人気グループ・プラスティックスに仲間入りし、内部から崩壊させるというもの。
はじめは上手くいっていたこの作戦だが、レジーナに恋を邪魔されたケイディは
自ら”ミーン・ガールズ(意地悪な女の子)”となり、女王の座へと上り詰めていく。

主人公の女の子が嫌な奴になっちゃうっていう設定、なかなか無いですよ。
でもだからこそ共感できるというか、説得力があって
登場人物全員が、極端な善人でも悪人でもない、生身の人間として描かれているところが好き。
だからケイディはもちろんのこと、ミーンガールズ全員がとってもキュートです。
お人形のように可愛く、意地悪で、でもどこか憎めないレジーナ、
レジーナの引き立て役に甘んじながらも、”親友”を期待しているグレッチェン、
天然ボケでおつむは悪いけど、チャーミングなカレン。
もちろん暴走して嫌な奴になるものの、根は純情で賢いケイディも可愛すぎる!
女の子同士の友情って、中高校生くらいの時はほんとに難しいから
(絶対グループ間の対立やいじめ、嫌がらせ、彼氏を盗った盗られたなんかがある)
それを皮肉たっぷりに、愛をこめて魅せることに成功してます。
DVDに収録されてる、監督とティナ・フェイの音声解説も面白い。


耳に残るは君の歌声

時代設定、キャスト等、予告を見た限りでは「もろ好みっ!!」と見に行ったんでけど
全体の仕上がりとしてはまあそこそこといった感じでしょうか。
この作品の短所は、とにかくストーリー説明が少ないことです!
そのせいで、観る方がストーリーに追いつけずに、何がなにやら、といった風になってしまう。
あと淡々としすぎていて、共感しづらい。
主人公の心理描写も少なく、なんだか傍観者的になってしまっています。
演出の面では、盛り上げるだけ盛り上げておいて、ここぞ!という時に
肩透かしを食らってしまうことが何度かありましたね。
それで・・途中寝ちゃったよ(爆) うわー映画館で寝るの初めてかも・・・
キャストは凄く良いです。
クリスティーナ・リッチの脚のムチムチ感は健在! ・・・癒される・・
ファッションがシンプルでお嬢さんっぽく、
良い意味で不気味さが抜けて、女らしい女優になったなーと思いました。
相手役のジョニー・デップは相変わらずめちゃかっこいいし! もう言うことないです。
ジョン・タトゥーロも上手い役者さんですし。
しかし何より印象的だったのはケイト・ブランシェット。
彼女はほんとすごいね〜 毎回毎回印象が全然違う!
まさに演技派、というかカメレオン俳優? です。本当に上手いです。
画面も綺麗だし、キャストも粒揃いだし、時代設定も良いものを使ってるだけに
詰めの甘さが惜しまれた作品でした。







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