花様年華

兎にも角にも、DVDジャケットの、写真、タイトル、コピー、全てが完璧。
はっきり言ってこれだけでこの映画は価値があると思います。というか
逆に言えば、ジャケットの雰囲気がこの映画に関するものの中で一番良かった。
ストーリーは微妙に肩透かしな部分もあったりしたので。

物語の舞台は1960年代の香港(この設定自体がもう・・・!)
アパートに同日に引っ越してきた2組の若い夫婦。
しかし、マギー・チャン演じる女の夫は仕事で家を空けてばかり、
新聞記者トニー・レオンとその妻は、夫婦仲は冷え切ってしまっている。
アパートの廊下でのすれ違いから、少しずつ親近感をおぼえていくふたりだったが
はじめて一緒に食事した日、互いのパートナーが浮気していることを悟る。
そしてその反動から、ふたりは人知れず”一線は越えない”密会を繰り返していく。

とにかく画が美しい!
実は、ウォン・カーワイ作品はこれが初見なのですが、彼への評価をやっと理解しました。
この作品は、「天使の涙」や「恋する惑星」のような若者群像系とは趣の違う、
しっとり重厚な大人のロマンスだったので、私の趣味にもソーマッチです。
象徴的に使われる赤い色、マギーのコンパクトなチャイナドレス、トニーの吸うタバコの煙・・・
ベルベットのように高級な質感、むせかえるような華の香り、ギラリとした香港の輝き、
もう本当にうっとりしてしまうほど。
場面展開の際、冒頭5秒くらい不自然なほど俳優の演技を静止させたり
(トニーとマギーがふたりきりでいる場面で、写真のようにドラマティックな構図でした)
どの場面で1時停止を押しても「1枚画」として成り立つ、実に美しい映画です。
そして、マギー・チャンが美しいのは当然としても、
トニー・レオン!なんとセクシーなのか!!
トニーに関しても初見だったのですが、いやあ、こりゃさすがにスターですね。
ポマードで髪を7:3になでつけ、きっちりとスーツを着込んだ姿、
背の低さは逆に愛嬌として見られます。あんなにスーツを情感的に、哀切を漂わせて着こなしているのは凄い。

ただしストーリー的には「??」な部分も多く、説明不足の感は否めません。
あと、当時の香港の住居事情?がなかなか伝わりにくくて。
構造なんかも複雑な感じでそのへんが勿体無かった。
結局は、それが真実の愛だと互いに確認した後でも、別々の選択をする、ということなのだけど。
その点、マギーは大変に清楚でタフで格好よかった。
数年後にカンボジアでトニーが、少年僧の見ている中で廃墟の柱に向かって告白するシーンは
妙にせつなくなりました。
あと、トニーが後半書斎として借りる部屋ナンバーが「2046」です!
これはおおっと思ってしまった。この話が、2004年公開の「2046」に続きます。

花様年華とは、満開の花のように女性が成熟して美しいさまのこと。
英語題は”In The Mood For Love”
そしてキャッチコピーの「愛は、もうはじまっている。」
凛とした眼差しのマギーと、すがるようなトニーの写真、赤と黒の重厚なデザイン
それに心撃ちぬかれたら是非ご覧になるといいです。


歓楽通り

愛の巨匠、パトリス・ルコントによる、娼婦と男の悲しい物語。
舞台はパリ最後の娼館・オリエンタルパレス。
娼婦とお客とのアクシデントで産まれ、この店の中で生きる男プチ=ルイは
いつか運命の女性を一生世話したいと願ってきた。
そして出会った薄幸の娼婦マリオン。
彼女を幸せにするため、プチ=ルイはどんな努力も惜しまない。
彼の尽力によってマリオンは夢だった歌手としてブレイクし、また愛する恋人もできる。
・・・ここまでは一応ハッピーストーリーなのだけど、ラストで観客は崖から突き落とされます(笑)
という訳で、ストーリーには不満も残るというか、
プチ=ルイがあまりにいいやつで可哀想で、マリオンの彼氏が超馬鹿で許せなくて、
マリオンは美味しいとこばっかとってる嫌な娘だし(笑)
とはいえマリオンはとても魅力的です。だからこそプチ=ルイも彼氏も、彼女に惹かれたんだと思う。
演じるのはレティシア・カスタ。イヴ=サンローランの最後のミューズとして知られる元モデル。
黒髪でオーラが美しくて。少し寂しそうなところとか最高やね。
彼女を含め、とかく画が綺麗な映画でした。コマがいちいち美しい。
娼館の雰囲気とか大好きです。きらびやかで上気した。
華やかでいて儚い実態、というのは、まさにこの映画そのものの空気だったし
だからこそ娼婦たちはあんなに美しいのね。


奇人たちの晩餐会

週刊朝日の映画評(確か筆者は乾貴美子だった)を読んで以来ずっと気になっていて、
そこに決め手になったのが、ビデオのパッケージに記された「おすすめ・岸辺一徳」の文字。
あのシュールな岸辺一徳(大好き)が推薦してるくらいだから、
まじで凄い作品に違いない、と借りてみたら大当たり。
冒頭から笑いがとまらない。
しかもさすがフランス映画だなぁと思うのは、「あはは」ではなく「いひひ」であること。
コメディという言葉にイメージされる快活な爆笑、じゃ全然なくて
ずっと脇腹をくすぐられているような感覚。シュールにも程がある。

「奇人たちの晩餐会」とは、メンバーのひとりが毎回ゲストを招いて談笑する素敵なディナー、
というのは表向きで、メンバーたちはそのゲストの”バカっぷり”を楽しむのだ。
なんて陰気で悪趣味な愉しみであろうか。
確かにひどい行為ではあるのだけど、実際ゲストがあまりにお馬鹿さんなので
観客も正論をかましている場合ではなくなる。
まあ、そうやって他人を弄んだツケが回って、この主人公はとんでもない目にあうのだけど。

とにかく笑いがシュール!シュールの一言に尽きる。
音楽やファッションはフランスらしいエスプリがきいてて実におしゃれで、
その分どうしようもない笑いが引き立ちます。ひたすらシュール。
ただ、個人的には涙が出るくらい笑わせてもらいましたが、
人によっては設定そのものが受け付けられない人もいるようなので、
あんまり大勢で見たりするのはお勧めできないかも。性格悪いと思われます(笑)


キルビル

ヤッチマイナーー!!
ってことでキルビル。
DVDで見ましたが、こりゃ劇場で見たらさぞかし興奮しただろうなあ。
その分グロさも倍ですが。
ユマ・サーマン扮する元殺し屋、通称「ザ・ブライド」が、自分を裏切った組織に復讐する為
日本刀片手に世界を横断するロード・ムービー。
監督 クエンティン・タランティーノのオタク加減が最大限に発揮されてます。
個人的にコスプレ系は大好きなので楽しませていただきました。
ブルース・リー元ネタの黄色のライダースーツに身を包むクールなユマ・サーマンの格好よさったら!
やくざの女ボス、ルーシー・リューの白い着物、逆にルーシーの右腕フランス人ソフィーは黒のチャイナ服。
用心棒GOGO夕張は女子高生、殺し屋エル・ドライバー(大好き)はアイパッチ&トレンチコート・・・
とそれぞれのキャラを際立たせる、良い意味でのやりすぎ感が堪らない。
この映画はストーリー云々よりも、そういうビジュアル的な格好よさ、
画の美しさ、完成度、そして観客のオタク心に訴えかけるのを目的とした作品であろうので
「誤った日本のイメージを海外に与える」みたいな批判は私は少しも感じません。
クライマックス、料亭青葉屋の決闘なんて、何回も見てしまった。
不敵な笑みをたたえて襲い掛かってくるGOGO夕張(若いのでパワープレイ)やら
オーレン石井の88の刺客、覆面スーツ男たちが次々となぎ倒されていく様子に大興奮!
めちゃくちゃだよ。めちゃくちゃだから面白いの。
しかしグロイのは真実。ここまでやると思ってなくて、大概のシーンは見れたけど
案外一番きつかったのは、オーレンの回想のアニメ。日本のトップクリエイターによる、
これまたいかにも海外マニア受けしそうなアニメなんですが、結構凄まじかった。
実写でも、腕切り落としたり首切り落としたりは普通にやります。
だからバイオレンスが苦手な人はちょっと無理だと思う。容赦ない。
あと音楽がめちゃくちゃ良かった。話題になったサントラですが、あのテーマ曲が流れると身震いするね。
これぞ超B級エンターテイメント。ミチマイナーー!!


キルビル2

「1が好きな人は2が嫌いで、2を気に入る人は1がダメ」みたいな話を散々聞いていたので、
さて1に大興奮した私は前者かしら・・・と思ったら、何の抵抗も無く2を楽しめました。
要するに私はタランティーノが好きらしいわ。
ストーリーよりもアクションがメインだった1とは打って変わって、2は物語そのものに味わいが。
ユマ・サーマン演じるブライドが、ビルを追って世界中を旅する、という設定自体は同じですが
今回はキャラクターの精神面、そしてこの壮大なストーリーの起因と結果をうまいこと掘り込んでます。
まあ、結末自体は割と予想できた感じもしますが、
何故ブライドがビルを捨てて別の男と結婚しようとしたか・・・など非常に興味深かったです。
愛って複雑ね。
あれだけ残忍なことをしておきながら、娘の前では瞬時に母親の顔になるブライド、
ひと時のまぼろしとは言え、ビルとブライド、娘B.B.の3人が、まるで何年も一緒に暮らしてきた本物の家族のように
やさしくひとつになるシーンも素晴らしかった。
しかししかし、ハードな殺し合い(読んで字の如く!)はもちろん健在で、
中でもブライドと片目の女殺し屋エル・ドライバーの因縁対決!最高ですよ。
狭いトレーラーハウスの中で、ふたりの美女が日本刀を持って暴れまくる!
エルちゃんはこの作品中最も好きだったキャラなので感動もひとしお。
おめめが××されるシーンはさすがに残酷でしたが。
その目に関するパイ・メイの話にも大興奮!
どれだけビッチなんですかこの女は。ダリル・ハンナまじかっこえーよ。
そうそう、パイ・メイとブライドの修行シーンも、タランティーノらしい様式美が貫かれてます。
赤い背景に人物を黒いシルエットで表現してて、「シカゴ」でも似たようなのはありましたが。
Amerieの「1thing」のビデオって絶対ここからヒント得てるよね?
そんな感じで1、2両方楽しめた「キルビル」。タランティーノばんざい!


CASSHERN

まず、私はこの作品には否定的でないです。
未来的なのにどこかレトロな世界像は凄く好き。
オリエンタルと欧風のMIXされた独特の文明。漢字もうまく取り入れてあって面白い。
ちょっと宮崎駿ワールドに影響もうかがえます。
快晴の場面が殆どなくて、いつもどこか霧がかったような、ウェットな画面。
男はとことん格好良く、女はとことん美しく、という撮り方も好きです。
登場人物のファッションやディティールも凝っていて、
主要キャラはもちろんだけど、脇キャラのひとりにひとりに特にそれを感じる。
看護婦とか衛兵とかの、無機質で、統一された佇まい。
特に後半の、西島秀俊扮する上条中佐がテーブルの地図の上で駒を動かしていて、
後ろに同じ衣装の親衛隊が等間隔で腰に手を当てて立っているカット、
あれを観て「ああ、この監督は様式美が好きなんだなあ」と心から納得した。
自分のイメージする世界への、ひとかけらの妥協も無い画づくりには感心します。
なんですが、映像ばっかり先に駆けていってしまって、
ストーリーが追いついてないなあとは確かに思った。
がむしゃらに戦争反対!と叫ぶのではなく、
”身近な人を大切に想えば想うほど、全員の幸せは遠くなっていく”
というジレンマ?のテーマは素晴らしいと思いますが
それを俳優にセリフで言わせちゃ駄目だろう。
映画にする意味ないやん。
ぶっちゃけ、エンドロールで流れる宇多田ヒカルの「誰かの願いが叶うころ」にその全ては集約されてて
この曲があれば2時間半も映画いらないんじゃ・・・と思ってしまった。
長いプロモーションビデオ、とか揶揄されてるのもちょっと仕方ない。
とにかく時間も長い。1時間45分くらいを過ぎた頃から
もういいから終わってください、と思ってました。
登場人物が多いせいか、色々描こうとして逆に冗長になってるんだよね。
壮大な世界の話だから仕方ないといえば仕方ないかもしれないが(これでも随分短縮したらしいし)
飽きさせる前にすぱっと終わらせるのが良い映画ですよ。
そして長い割に説明不足で消化不良な点も多々。
ブライたちが辿り着いたあの城は何よ?とか、この人たち今どこにいるんですか?とか
結局ラストってどうなったの?(問題ですねこれ)とか。
主役2人もイマイチ。
伊勢谷友介は格好よかったがそれだけであった。何考えてるのか伝わってこない。
麻生久美子も可愛いし天使のような存在感だったけど、個人的にこういうキャラクターは好きではない。
及川光博演じる内藤の弁を借りれば「お嬢さん、貴女のような温室育ちにはわからない」です。
対して脇キャラは実力派が揃っていて非常に満足。
一番存在感があったのはお父さん役の寺尾聡でしょうか。
静かに狂気を内包している役柄で正直怖かった。びびります。
個人的には及川光博、西島秀俊、要潤の3強でお腹いっぱい。
特に最初の方の寺尾博士の演説シーン、大滝秀治を挟んで左右ににっしー、ミッチーが座しているカットなんて最高。
ミッチーは結構キーパーソン的役割でよく動きよく喋った。
にっしー(衣装最高です)がクーデターを起こすシーンも、セットともに凄く好きなんですが
笑いがこみあげてきて止まらないミッチーの演技、良かったです。
この映画はアクションものっぽく売ってる割に、スタイリッシュなだけで重厚感に欠けましたが
佐田真由美とキャシャーンの対決シーンはとても良かった。
長くなったけど、文句がいっぱいある割には、なんか忘れられないんだよね。
なんならDVD欲しいくらいだし。
いつか完全版を観てみたい気もする(けど4時間はさすがに・・・)


ギャラクシー★クエスト

タイトルを見て「B級くせえ」と思って敬遠した貴方は不幸です。
この映画は、わざとB級風につくられた、素晴らしい超A級作品!
名作SF映画「スタートレック」を軽やかにパロった、爆笑と感動必至の大傑作ですよこれは。
主人公は、今は落ちぶれた5人の俳優たち。
彼らは「ギャラクシークエスト」という、かつて一世を風靡したSFドラマで人気を博していたが
現在は、未だ根強いファンを持つこのドラマのファンイベントのドサまわりばかり。
そんなある日、イベントにやってきたファンにおかしなことを頼まれる。
「どうか私たちの星を救ってください!」
なんと彼らは本物のエイリアンで、ドラマを傍受し、それを歴史ドキュメンタリーと信じ込んでいたのである。
こうして訳がわからないまま別の星へ連れて行かれた5人。
最初は状況に反発し、仲間同士でも仲たがいばかりの彼らだったが、
宇宙人と対決し、宇宙船を操作し、危機を乗り越えていくうちに本物の連帯意識が生まれていく・・・。

スタートレックのファンならば更に100倍楽しめたでしょうが、私はこれ以上ないくらい満足でした。
とにかく面白い!制作側の遊び心が存分に利いていて、最初から最後まで笑わされっぱなし。
しかもこんなふざけた映画なのに、キャストは豪華で
ティム・アレンがリーダーを、シガニー・ウィーバーが女性少佐役を、
そしてなんとアラン・リックマンがトカゲヘッド(見て笑ってくれ!)のドクター・ラザラス役!
俳優たちも楽しんで演じているのが伝わってきてそれがまたいいんです。
しかも、ただ面白いだけではない。
仲間の大切さ、夢を持つことの尊さ、諦めないことの強さ、そういったキラキラした感情を
これでもかと思い出させてくれるのです。
ラストなんて、大笑いしながら同時に感動で半泣きでした私。
こんな映画の観終わり方をしたのは後に先にもこれだけです。
ラブあり、ヒューマンあり、アクションあり、そして最大級におバカ。最高。
ネバー・ギブアップ!ネバー・サレンダー!!


キューティーハニー

「エヴァンゲリオン」の庵野秀明監督による実写化です。
キューティーハニーは可愛さとエロさのMIXが魅力だけど、冒頭からサトエリ扮するハニーの入浴シーンで
監督よくわかってらっしゃる、と思った(笑)
でも全体的にそんなエロエロした描写はなし。
サトエリの笑顔がほがらかで、ボディも健康的だからでしょうか。
全体的にストーリーが雑な感があって、勢いとかノリでつくってる印象も受けるんだけど
ほにゃにゃーんと「愛は地球を救う」って雰囲気もそれはそれでいい感じ。
それをラストまでハイテンションで持続できれば文句は無かった。
ラスト、大ボスとの戦いの時、妙に哲学チックになってしまって逆に面白くない。
(ここだけちょっとエヴァっぽい)
もっとキュートに面白おかしく、どかーんと決めて欲しかったです。
でも気になったのはそのへんだけで、ハニーを追う秋夏子刑事との関係は凄く好き。
恋愛面を出さず、女同士の友情をフォーカスしてて良かった。
この、市川実日子演じる秋刑事が素晴らしい!
黒のスーツに黒ぶち眼鏡、いつも仏頂面で、口癖は「完璧」
彼女の部屋も、和室で、黒いTシャツがずらーっと干してあって、
凝ってるなーよく考えてるなーと感心しました。
ハニーが戦うパンサークロー軍団の怪演っぷりも素敵。
片桐はいりは一番年上にも関わらず、めちゃくちゃテンション高い演技で笑わせてくれます。
小日向しえ、新谷真弓のコバルトクロー、スカーレットクローも楽しい。
そして我らがミッチーこと、及川光博扮するブラック・クロー!
4天王の中で一番の実力者。なんと右半身と左半身で色が違う(白黒になってる)濃いキャラ。
剣にしこまれたマイクで歌を歌いながら登場しちゃいます。
コミカルながらも実際強くて、ハニーを窮地に追い込む。
最後、負けた時にすっと涙を流すんだけどあれはめちゃくちゃ良かった。
全員が楽しんで演じているのが伝わってきました。
(演技とは関係ないけど、録音レベルが異常に低い気がしたのは惜しいところ。
音声さんのせいかDVDのせいかはわからないけど、とても聞き取りにくかった)
倖田来未の歌う主題歌もクールでGOOD!
あと脇役で松田龍平と松尾スズキ出てます。良いよ!


クイルズ

"サディズム"の語源となったサド公爵の知られざる人生と、彼と関わった人々の話。
なんて聞いただけでやばそうだ。
これは・・・なんて言ったらいいのかな?
自分の評価はすごい高いけど、あんましおすすめできる映画ではない。
とにかく世界そのものに圧倒される。
というかサド公爵がとにかく凄すぎて、一生忘れられない映画になったこと間違いなし。
やっぱジェフェリー・ラッシュはすごいよ! オスカー俳優だけある。
全部脱いじゃうんだよ〜 一瞬前も写りました。すごすぎ。
気ちがい・変質者なサド公爵を加えてむしろチャーミングに!演じきったのは彼だからこそ。
腹立たしいことばっかするのに、何故か憎めないサド公爵。
そのサド公爵が、死に際まで書きつづけ、抗い続けた姿は強烈すぎた。
そこらのハリウッド俳優とかどうでもよくなるよ。
そして共演陣もめちゃ豪華☆
主な4人、みんなアカデミー賞にノミネートされたことがあるという充実っぷり。
精神病院に咲く花を演じたのはケイト・ウィンスレット。今回も脱ぐよ(笑)
ケイトはもう色が白〜い! 白すぎ!!
町娘(じゃないけども)っぽさが逆に新鮮で可愛いのだ。
そしてホアキン・フェニックス様!!
若手の中では一番と謳われるだけあって、さすがの演技力☆☆
今回の神父役は、彼のナイーブさと内面の強さ、そして繊細さを見事に表現してて、まさにはまり役!
セクシーすぎます。罪な神父!
サド侯爵を迫害する博士の役にはやはりオスカー俳優のマイケル・ケイン。
その他の出演者も、みんないい! ほんとに良い。
キャストだけ見に行ってもいいようなもんでした。
この厳選のキャストと深〜い脚本、
そして「存在の耐えられない軽さ」のフィリップ・カウフマン監督が集まっていい作品ができない訳がない!
感想・意見はあれ、とにかく見終わったあとはものすごい充実感とテーマが残る。
難を言うとすれば、結局人間所詮は性欲で生きてるんだということか、
それとも書くことへの執念のすさまじさか、そこらへんがテーマとして中途半端になってたかも?
サド公爵が、実際にはそんなにえろい行動を取らなかったのもなんだし・・
いやーでも、時代背景や当時のフランスの雰囲気も楽しめたし、
はまる人は絶対はまる映画だと思う。
でもなるべく一人で見た方がいいような。感想いいづらいし。
後日母親がビデオで見て、本気で私を軽蔑してました(笑)そういう映画です。


グラディエーター

言わずと知れたヒット作。
ローマ時代、優秀な将軍だった主人公が皇帝の後継者に指名されたために、
皇帝の息子によって家族を殺され、自身も奴隷となる。
彼は復讐のため、グラディエイター=剣闘士として力をつけていき、時を待つ・・・
という壮大なストーリーです。
私はもちろんホアキン目当てで見ましたよ!!
いつぞや親が借りた時はひとつも興味を示さなかったのに・・
個人的に言うと、私はこういうストーリーすきじゃないんだな。
いわゆるヒーロー物?確かにこの映画はそれだけでは終わってないけど。
深みのある映画が好きなんで、まあ楽しかったかなって感じ。
ていうかラッセル・クロウが嫌なのよ! ごめんねファンの皆さん。
でもホアキンはかなりかっこよかった〜 流石。
狂った王子役でした。光ってた。
オスカー逃したのが悔しいよ!(因みに授賞式はアルマーニのスーツだった。どうでもいい)
でも、最後にいくらなんでもホアキンとラッセルが対決するってのは無理がないか?
一応皇帝なわけだし。
画はもちろん素晴らしいです。
コロッセウム、すごい。圧倒。
皇帝が凱旋するとこもかなり綺麗だった。CG使ってるらしいけど、技術の進歩はすごいぞ。
ラスト、ラッセルが死ぬとこも幻想的だったし。
全体的に青がかった画になってて、すごく綺麗でした。あれは良かった。


グリーンフィンガーズ

ミニシアター系イギリス映画って初めてだったんだけど、私は結構好きかも。
先進的な刑務所に移動させられた服役中の主人公が、ガーデニングをすることで希望をいだくというストーリー。
現在→過去→未来(現在の続き)という構成もひねってて面白かった。
見てると、主人公と一緒に癒されること間違いなし。
花って、自然ってこんなに綺麗だったのか??
ガーデニングを通じて出会う、仲間や恋人の関係も素敵。
ただ、舞台が刑務所なのに登場人物がみんないい人すぎる気がして、ちょっとご都合主義?とは思った。
でもキーパーソンとなるじいさんもいい味出してるし、
一度逃亡した元仲間が、最後にガーデニング大会に変装してきてるのも楽しい。
地味だけど、優しくて心地の良い映画です。
本当にね、日本のガーデニングなんて、違うよ。やっぱ本場は凄い!!
っていうかね、イギリスの広さを見ました。
広いってただ庭がとかいうんじゃなくて、人とか、ガーデニングに対する姿勢とか。
ほんとに素敵な国。ますます好きになった!
花火のシーンとかも、綺麗だったな〜
ハリウッド映画に疲れた人に是非おすすめしたい。
くつろげます。しかも実話らしい(すごいぞイギリス!)


GO

これはすっごくオススメします!!
完成度が高い。青春映画としても、恋愛映画としても、社会派映画としても楽しめる。
私は原作のファンでもあるんだけど、なかなか上手く脚本になってたかな。
流石は宮藤官九郎。
テンポもなかなかいいので、飽きません。逆にちょっと早い?
ただ、私としてはジョンイルが死んで、パパがお香典として10万円くれる、
っていうシーンがなんかすごい好きで、それがカットされてたのは痛かった。
まあ個人的なことかもしんないけど、あそこパパも悲しんでて、
息子に何かしてやりたいという感じが出てて好きだったんだよね。
キャストもマジ最高!
多くの賞で、主演、助演賞総ナメしているように、この映画のキャストはかなりクールです!
なんといっても窪塚洋介!
マジかっこいい。惚れ直した。
今までのナイーブ路線、インテリ路線も良いんだけど、「GO」で殻を破った感じ。
日本アカデミー賞の最優秀男優賞獲るんじゃない?
強くて、キュートで、優しくて、ちょっと弱い。
”ライオン”っていう呼び方は好きだった。
助演は、山崎努も良いんだけど、大竹しのぶの母親役が最高!
大竹しのぶのイメージ変わったよ。さりげなくて、それでも母親らしいの。
ただ、柴咲コウがちょっと・・
この上手すぎる俳優陣に囲まれてたら、ちょっと可哀相かもしんないけど。
あんま好きになれなかったな。
可愛いけどね。
私は原作の、つかみどころがなくてふわふわしてる、でも鋭い桜井が好きだったから、
映画だと凡人になりすぎちゃって、つまんない。脚ももっと細い方が良い(笑)
これはまあ監督の意向で、普通の女の子に近づけてみた、らしいのだが。
あとラスト、折角桜井が杉原のことをちゃんと愛せるようになれたんだから、
もっとびしっと決めて欲しかったというか・・ あれじゃただの「仲直り」じゃん!
倦怠期のカップルじゃないんだし。
「GO」っていうタイトル通り、もっとロックっぽい音楽にしてくれたら言うことないんだけど。
うん、でも、すっごく面白かった。
見たあと気持ちが良いです。これって結構大事な事だと思うんだけど。
ほんと、楽しかった☆


ゴーストワールド

めちゃ期待して見に行きました!!
色んなファッション誌でも紹介されていたし。
高校を卒業して気ままな生活を送るイーニドとレベッカ。
ある日、新聞の恋人募集広告を見て、冗談で中年男を呼び出してみるが
彼のあまりのダサさに、逆に魅力を感じるイー二ド。
そしてその彼・シーモアと知り合い、奇妙な友情を育んでいく。
しかし、自立のために働き出したレベッカと、更に自分の計らいで恋人を作ってしまったシーモアと、
距離が開いていくのを感じるイーニドは、ひねた行動をとってしまい・・・
率直な感想を言うと、「痛い映画」。
こんなにズキズキするのははじめてかもしれない。
イーニドは世間を見下すことで自分の存在価値を見出しているのだけど、
意地を張ったりあまのじゃくになるせいで、どんどん色んなものを失ってしまう。
間違っているとわかっているのに、戻ることの出来ないイーニドに共感の嵐!
自己嫌悪でいっぱいになります。
これは誰もがきっと味わったことのある感情だと。
何故こんなにも胸が痛むのか、それはイーニドが、自分を最低だとわかっているから。
バカにはなれない、だからこそ悩む。
虚勢をどれだけ張っていても、本当は弱くて心細くて、将来の不安でいっぱいで。
とにかくイーニドを演じたソーラ・バーチに拍手。
おっさんシーモアを演じるスティーブ・ブシェミもはまり役!
情けないんだがなかなかかっこいいと思ったのは私だけ?
ファッションや音楽など、かなり独自のセンスでつっきった映画。
プロデューサー・ジョン・マルコビッチが途中で出演してますが、そのシーンがまた可笑しい(笑)
淡々とはしているけど、笑いも含まれた、バランスの取れた作品でしたね。
高校生には特に見て欲しいかもと思う。
最後にイーニドはどこかへ旅立つんだけど、それは一体何処だったのか・・?
希望ある場所であればいいと願っています。
因みに、同時期に公開されたチアーズが陽なら、ゴーストワールドは陰、という評は的を得ていると思います。


ココニイルコト

不倫を断ち切られ、東京の制作部から大阪の営業部に左遷された相葉志乃(真中瞳)。
心の傷を抱えた彼女が、一風変わった同僚・前野悦郎(堺雅人)によって癒されていくというストーリー。
邦画らしい、侘び寂びの雰囲気というか「空間」の表現が上手くて、印象的なシーンが多い。
ただ、ムードを重視しすぎてストーリーがやや中途半端になった気も。
特に、志乃の心の傷が説明不足&説得力不足。
彼女のトラウマとなる父の死(死んだのかもよくわからない)が抽象的だし、
大阪の先輩OLに苛められそうになってたけど、実際に被害にあった訳ではないし。
なので、志乃に感情移入しにくいかも。
また、前野君との関係も、もうすこし何かあっても良かったのでは?とは思った。
しかし、監督がこの作品で描きたかったのは「ほんの一瞬のふれあいがもたらす大きさ」であることはよくわかるし、
それは志乃の最後のセリフ(これが泣ける!!)で完璧に表されている。
だからこのぼやけた感じも、それはそれで良いのだと思う。
特筆すべきは前野君のキャラ。
実際にいたら私はもう絶対惚れる!
なんかねー 黙ってれば2枚目なのに、お節介なぐらいサービス精神が旺盛でエンターティナー、
でも実は深いものを抱えている、という男に私はよわーい!(アホ)
前野君を演じる堺雅人氏がまたすごい。
彼じゃなきゃ前野君はできなかったのでは? と思うぐらいの好演で、めちゃかっこいい!!
富田靖子さんの彼氏だそうです(羨ましい・・)
あと、笑福亭鶴瓶がセリフ無しで出演しているけど、この演技が本当に光ってた。
さすが鶴瓶師匠、という感じである。
「優しくて切ない」という形容詞がぴったりの、いつもでも余韻の残る佳作。
こういうのは一人で見て、見終わったあと反芻するのが良いかもしれない。
意外に、自分でも思った以上にこの作品に打たれたらしい。
ささやかだけど大切なことを、改めて思い知らされた気がする。
真中瞳はやっぱ美人。ポスターも美しい。


コラテラル

男の生き様を描いた作品というものにどうにも弱い私。
たぶんジャンルとしては、恋愛ものより好きかもしれん。
トム・クルーズが冷徹な殺し屋に、ジェイミー・フォックスが善良なタクシードライバーに扮したこの作品。
腕利きのドライバーであるジェイミーがその夜乗せたビジネスマン風の男トム。
「不動産の書類をまとめたいので、今夜5つの場所を回って、朝までに空港に連れて行って欲しい」
高額のチップを受け取りタクシーは走り始めたが
トムの殺人現場をジェイミーが見てしまったことから
実は彼がプロの殺し屋で、5人の人間を殺して回るつもりだと知る・・・

まずトムですが、この映画での彼のルックスはかなり好きでした!
わざと白髪に染めて、スーツもグレーなんですが
このスタイル似合ってました。こりゃ年取ってからも期待できそうだ。
美しい女性検事を演じたのはジェイダ・ピンケット・スミス!
気付かなかったーウィル・スミスの奥様ね。今回は検事という役柄上、真面目な雰囲気でした。
ジェイミー・フォックスはこの1年後、「レイ」でオスカーを獲ることになる。

ストーリーの本筋は激しいアクションであるとはいえ
その裏から顔をのぞかせる、男の美学に静かに胸を揺さぶられたよ。
「ロサンゼルスは嫌いだ。地下鉄でひとりの男が死んで、誰もそのことに気がつかなかった」
「人はある夜目覚めて気付くんだ。夢を追いかけているつもりが、ただ老いてしまったことに」
このへん心に残ってるなあ。
全体的に言葉の少ない映画で、しかも舞台が夜なので
緊迫感と寂寥感のようなものが混じりあっていた。
そして音楽も格好いいです。タイトかつスタイリッシュ!

この手の映画が、最初からハッピーエンドになるわけなんかないとわかっていても
それでも何か期待せずにはいられないのは
どれだけ悪に染まっていようと、何人もの人を殺そうと
自分の生き方を貫こうとする姿勢を
単に善悪の基準で判断しようとするのは
なんだか申し訳ないように感じてしまう、
それくらい魅せられているからなんだろうなと思った。







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