Affirmation/Savage Garden


前作「Savage Garden」から2年半の期間をかけ、大きく飛躍したセカンドアルバム。
聴く前は、実は1stが良すぎて、そんなに期待してなかったんだけど
それは全くの杞憂でございました。
あまりの良さに今度は、しばらく1stが聴けなかった程。
全体的に、メロディの美しさを大切にし、爽やかでエヴァーグリーンな雰囲気。
そして、更に説得力を増したダレンの歌声。
前作よりも音楽的には正統路線でありつつ、
その分本来の彼らの持ち味や魅力を存分に発揮できている。
こう考えると80'sライクなサウンドはただの引出しのひとつで、
彼らの実力はもっと深いところにあったんだなあと感心してしまう。
大物プロデューサー・ウォルター・アファナシエフの起用も成功していて、
バランスの取れた仕上がりになっています。

前述の通り、このアルバムは大体正統派のポップスで構成されている訳だけど、
SGのポップスが他のポップスとどう違うかというのは、
全体に流れる”甘酸っぱさ”なのではないかと私は思う。
バラードはもちろん、アップテンポな曲でさえ、どこかに感じる”甘酸っぱさ”。
それは単なるせつないとか悲しいとかいう感情ではなく、もっと刹那的な、それでいて尾を引くもの。
熟れる寸前の果実。貴方がひとくち齧れば、豊潤な香りと甘さのあとに
一瞬舌を刺すような酸っぱさを感じるだろう。
そしてそれは、貴方の心の奥に染み付いて消えることがない。
何故だか無性にせつなくなる理由ははそこにある。
これこそ、サヴェージガーデンの曲に秘められたマジックなのかもしれない。
それは、ダレンの声の美しさと歌の上手さのせいかもしれないし、
ダレンの描く歌詞の優しさと痛さなのかもしれないし、
でももしかしたら、このアルバムの製作当時 既に「解散」を考えていただろう
ダニエルの心情が結晶となってサウンドに表れたのかもしれない。
そう考えると、ますます甘酸っぱく感じられてしまうアルバムです。


1.Affirmation
アルバムの幕開けは、このアップテンポなナンバー!
爽やかにつっぱしる、風を感じる勢いのいい曲。
タイトルの意味は「肯定」。だけど歌詞はなかなかアイロニカルで、世の中を鋭く風刺している。
全てのフレーズが「I Believe...」(=きっとね、)から始まるのにも注目!
私は特に「隣の芝生は決して緑じゃないんだ」と
「さよならを口にするその時まで 君は自分が何を手に入れたのか知らないんだ」と
「許すことが君の不幸につながってしまうんだ」というフレーズが好き。

2.Hold Me
ゆったりとしているけどちょっと痛い曲。落ち着きます。
「今夜は君の恋人でいれそうにない」とか泣けてくるし〜

3.I Knew I Loved You
ちょっと洋楽に関心があって、ラジオでも聴いてた人なら絶対知ってる曲!
とかいう私は知らなかったんですけど(苦) 大ヒットナンバー。
ビルボードチャートではクリスティーナ・アギレラを破って3週連続1位に。
すご〜くロマンティックで、ときめかない婦女子はいないと思うよ、全く・・・
とにかく歌詞が最高。究極にスウィート。
ハーモニーが美しい。本当にこの曲を聴くと癒されます。

4.The Best Thing
このアルバムの中で1番ノリのいい曲で、個人的にも特に好き。
テレビでのライブ映像を見たとき、どれもはじめて聴いたんだけど
これは特に印象に残ってて、憶えてたんだよね。
内容は、愛する人のいる幸せと、幸せだからこそ感じる不安みたいなのを歌ってて、
微妙な男ゴコロが可愛いのですよ・・・。

5.Crush & Burn
ファンの中で一番人気のある曲かも。
曲調的にはそんなにしんみりしているわけではないんだけど、すごい穏やかになれる。
励ましてくれる歌詞も心強くて、ダレンのメッセージがダイレクトに伝わってきます。
「飛び降りたっていい 君がバラバラになっても僕がなおしてあげるから」
ってめちゃくちゃ優しいんですよ! 安心する。
失望の中に希望が輝く歌。素晴らしい。

7.The Animal Song
この曲は「カーラの結婚宣言」の主題歌で、とってもパワフルで明るい歌!
しがらみだらけの世の中は捨てて、動物のように生きていきたい!という内容。
サビが特に良いですよ〜 「like animals〜」って歌うダレンの高音が好き。

8.The Lover After Me
もう、一番好き!! 本当に大好き!
ダレンの声は綺麗だし哀愁帯びてるしダニエルの楽曲は美しいし印象的だし。
まさに”甘酸っぱい”んですよ。すごーい切ない歌詞で。
別れてしまった恋人をまだ想っている曲なんですけど
主人公の侘しさとか滑稽さとか空虚感とかが実によく表現されてるのね。
要するに哀れな男の歌なんだけど。
ちょっとストーリー仕立てになってるのもいいです。
最後では希望? じゃないけど、アクションにでるんですよ。良かった良かった。
「こうしてなんとか持ちこたえてることさえ間違っているのかもしれないけど
君の為にそうせずにはいられないんだ」
というフレーズが滑稽で悲しくて好きだなあ。
大体「僕の後の恋人」というタイトルからして悲しいじゃないですか(笑)

10.You Can Still Be Free
ちょっと神秘的な感じのする曲で荒野を思わせる。
暗いけど前向きです。
こういう曲調にも、ダレンの声は合うんだなあ〜

12.I Don't Know You Anymore
ひたすら寂しい曲です。「The Lover After Me」と良い勝負(笑)
時間の流れとともにいつしか別れ別れになってしまった元恋人達の心境というか
描かれてるのは男のほうだけだけど、多分相手も同じような事想ってるんだろうなとか。
淡々としてるけどじわじわと心に入り込んできますね。
ラストの「君の顔が見える」というフレーズが印象的。





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