2014 Saicish Music Award



●Discs Of The Year



1.Goddess/BANKS
僅差で1位。
2013年秋という、割と早い時期に偶然知ることができて
以来ずっと追いかけていたので(『London』EPをダウンロードしたの、日本で10番以内だと思う)
どんどん話題になって、満を持してデビュー!の流れをリアルタイムで見られたのが感慨深い。
元はフィオナ・アップルなどに影響された正統派シンガーソングライターだったそうですが
ビートの強いチルウェイブという、2014年のサウンドを完全に味方につけた戦略の勝利。
情念的な曲と歌がいい具合に抽象化され、匿名的な音楽になっているのも“今”らしい。
密室的な印象の人なので、ライブはどうかなと思っていましたが
サマソニのパフォーマンスは抑え気味ながらも情熱的で、歌も上手だった。
何よりめちゃくちゃ可愛い&綺麗! 魔女のような黒衣を着こなす美貌。
ビデオのほとんどがモノクロで統一されていたりと、イメージ統一も上手い人だけど、
このルックス含めての世界観、音楽観でどんどん楽しませてほしい。
2.Sucker/Charli XCX
僅差で2位。
デビュー当初はエレクトロ寄りの子なのかなと思っていて、あまりピンときてなかったんですが
客演したIggy Azaliaの「Fancy」で主役顔負けの存在感を見せ
青春としか言いようのない瑞々しいラブソング「Boom Clap」に胸を撃ち抜かれ
アルバム先行カットの「Break The Rules」では学園映画のオマージュを、
「London Queen」ではラモーンズリスペクトのパンクロックをブチかましてくれて
縦横無尽に大暴れするさまが頼もしく、さらに何故か涙が出そうにすらなった。
とにもかくにもエモくて、私が今ティーンだったら毎日ビデオ見て、
手帳に歌詞を書き写して、メイクとファッション真似するだろう存在です。
それでも2位にしたのは、アルバムの終盤にもう一曲、ガツンと来る曲が欲しかったのと
「あえてチープ」なサウンドではなく、ポップスター然としたプロダクションを次回作で聴いてみたいから。
リキッドルームでのライブもスタジアムみたいなスケール感で、絶対にさらに上に行けるはずの逸材。
3.Alternative Pop/Ayaka Takei
無料DLミックステープという形でドロップされた、6曲入りのEP。
そのうち5曲が全英語詞、Grimes、The WeekndやBANKSなど現行インディーシーンとズレのないサウンド、
セクシーなルックス&パフォーマンス、アーティスト写真やビデオまで自分で作るDIY精神など
存在そのものが日本人離れしていて、“新世代”を強く感じさせる。
ただ唯一の日本語詞である2曲目「Dead Bodies On The Dancefloor」(タイトル最高!)の
きらびやかだけど空虚なパーティーの様子を鋭く切り取った、秀逸な歌詞からもわかるとおり
日本語・英語関係なく、「メッセージを伝える」というアーティストとしての
本質的なポテンシャルを持っている人だと思うし、そこが進化したらもっと凄いことになるはず。
個人的なことですが、5曲目「Love Me」と6曲目「Elevator」のビデオの撮影をやらせてもらったのも楽しかった。
そんな彩夏ちゃんはついに、気鋭のインディーレーベル「Low High Who?」と契約し、
アーティスト名“A.Y.A.”としてデビューアルバムを制作中。震えて待ちましょう!
4.Night Time,My Time/Sky Ferreira
不機嫌界のプリンセス スカイ・フェレイラ、ようやくデビュー!
2012年のEP『Ghost』はドリーミーなチルウェイヴでしたが、やや退屈さもあったので
本作でがっつり80'sポップなサウンドに寄せてきたのは正解だと思う。
とはいえ、けだるくグランジな空気感とファッション性は群を抜いていて
リアーナなどのディーヴァ系とはまた違う方向性の「バッド・ガール」ぷりは、同世代のほかの女子にはないもの。
この1年でもっとも聴いたポップチューンのひとつ「You're Not The One」をはじめ
声に出して読めない日本語タイトル「Omanko」(散文詩的な歌詞もgood)から
ラストをしめくくる、唯一ダークで内省的なムードのタイトルトラックまで、
10代の不機嫌さ、苛立ち、心細さが、アルバム全体にちゃんと漂っていて
それはつまり、シンガーソングライターらしいデビューアルバムだということ。
確信犯的な裸のジャケットも、お洒落に撮られているけど、本質的には非常にロックな存在。
5.Sink/Qrion
札幌在住の20歳の女の子、名前は「クリョーン」と読みます。
懐かしさを感じさせる、透明度の高いエレクトロで、音的にはDE DE MOUSEとかの次の世代。
うっすら入る本人のボーカルは、Grimesあたりの女子SSWにも近い気がするし
地方在住という点では、tofubeatsあたりと並べて語ることもできそう。
白い腕が生み出す、体温低めのガーリーエレクトロ。
透けそうで透けない、薄いベールを何枚も重ねたような質感は
シーツ越しの夕暮れの光にも似て、どこかノスタルジックな気分にもさせます。
「水」「夏」をテーマにした構成も、ありがちにならず瑞々しかった。
このEPには収録されていませんが、近い時期に発表された「Beach」「Only」もよく聴きました。
本人の佇まいやアートワークも、イマっぽいガーリーさとお洒落さのバランスが絶妙。
6.My Everything/Ariana Grande
先行シングルの「Ploblem」を耳にしたとき、ビヨンセの「Crazy In Love」を聴いたときのような衝撃を受けた。
ファーストアルバムはまったく興味なかったのに、こういう大確変が起きるからアイドルは楽しい。
10年代における、リアーナの『Good Girl Gone Bad』的なアルバムとも言えると思います。
曲がすべてよくできていて、本人&周りの「天下を獲る!」という意気込みがひしひしと感じられた。
「Ploblem」以外だと、カシミアキャットをフィーチャーした「Be My Baby」が特に好き。
フィーチャー曲が多すぎるのと、バラード曲がちょっと弱かったのは今後の課題かな。
ポニーテール&ミニスカート&ハイヒールの白ブーツというビジュアルも
90年代的な姫ギャルっぽいダサ可愛さがあって、そりゃ日本人にも人気出るだろうなという感じ。
一方ぶりっ子感もすごいので、10年前の私ならムカついてちゃんと聴けなかったかもしれませんが、
アラサーの私は素直に楽しめていることを思うと、年を取るのも悪くないね。
7.『The Hunger Games:MockingJay、Pt.1』サウンドトラック
映画『ハンガーゲーム』シリーズの選曲は、メインストリームとインディーのバランスが絶妙なのですが
今作はロードが全編を監修したということで、エッジの効き方に磨きがかかっています。
先行シングルでもあるロード「Yellow Flicker Beat」では、何かが這い寄ってくるようなサウンドに乗せて
戦いに向かう、映画の主人公の心情が上手く描かれていて、歌詞はロードの魅力のひとつだなと改めて実感。
この曲名(Flickerは「明滅する」の意味)に象徴されるように
アルバムの最初から最後まで、低めの電流がビリビリと流れ続けているような、独特のざらつきを感じる。
1曲目「Meltdown」から、Stromae Ft. Lorde, Pusha T, Q-Tip & HAIMというすごいメンツ。
野性的でセクシーなグレイス・ジョーンズの新曲「Original Beast」や
ケミカルブラザーズがミゲルをフィーチャーした、インダストリアルな「This Is Not A Game」も好き。
暗めの曲が多いなか、Major Lazor feat.アリアナ・グランデ「All My Love」は、
エスニックな祝祭感にあふれていて、アルバム全体の風通しを良くする効果もあり、よかったです。
8.Future's Void/EMA
今年いちばんの掘り出し物。エリカ・M・サンダーソンのソロプロジェクトのサードアルバム。
「Cthulu」(クトゥルフ!)「Neuromancer」(ニューロマンサー!)といった曲名からもわかるように
SF的世界観の、インダストリアルでエレクトロなロックがとにかく格好いい。
どこかノイジーで無慈悲なサウンドは、上記『ハンガーゲーム』サントラにも通じるところがあるかも。
ただ、時にアコースティックな音も紛れ込ませてあって、そんなときはシェリル・クロウっぽくもあり、面白い。
ラストの「Dead Celebrity」はまさに、国葬で演奏される国歌みたいで耳に残ります。
「未来は無効」という意味のアルバムタイトルからも明白ですが
「I Wanna Destroy」というマルチメディアアートを主宰していたり、アート&レベル(反逆)志向が強い彼女。
さらさらの金髪ボブにサングラスというルックスも際立っていて、
女レジスタンスみたいな佇まいは、今後もっとアイコニックになれそうな気がする。
9.In The Silence/Asgeir
フジロックのホワイトステージで初見。様子見のつもりだったのに、最後まで引き込まれてしまった。
同じような人が多かったようで、どんどん観客が増えていって、
満員でぎゅうぎゅうになったんだけど、本人はあくまで淡々と演奏し続け
最初から最後までMCで「Thank You」としか言わなかったのが印象的な思い出。
そのエピソードはまるごとアルバムの音楽性も体現しているようで
ジェイムス・ブレイク以降の、アコースティックとエレクトロの融合だけど
とても静謐で、緯度の高い国ならではの、ほのかな白い光を放っているようなアルバムでした。
白夜の世界を、朝に向かってひたすら進んでいくようなイメージ。
「King And Cross」の、バレリーナと兵士が踊るミュージックビデオも素晴らしい。
10.The Hunt/Jungle By Night
オランダ出身、9人組アフロジャズファンクバンドのサードアルバム。
60年代のスパイ映画に流れていそうにスタイリッシュ、
かつ、地中から揺らされるようにドープで煙たい、サイケデリックなジャズファンクにヤラれました。
しかも、雨の夜に気取って聴いても、晴れた昼間にビールを飲みながら聴いても似合う。
メンバーがまだ20代前半で若いというのもいいね!
日本盤にはボーナストラックとして、なんと「およげ!たいやきくん」カバーが収録されています。
出オチかと思いきや、原曲の哀愁を保ったまま、
グルーヴィーでスウィンギンなアレンジになっていて必聴。



●Songs Of The Year


Ryn Weaver「OctaHate」:
Charli XCX「Boom Clap」:
ゲスの極み乙女。「猟奇的なキスを私にして」:
Haerts「Giving It Up」:
tofubeats feat.藤井隆「ディスコの神様」:

●Lives Of The Year


ダイアン・バーチ@ビルボードライブ東京
本当に可愛い。本当にいい声。本当にグッドメロディー。
まだ若いのに安定感があって、どの曲もほろ酔いのような気分で味わえました。
ケチって安い席にしちゃったんだけど、もっと近くで見たらよかったなと後悔した。

PHOENIX@サマーソニック
音源のドリーミーなイメージよりも、生で聴くと音がギュインギュインいってて、
ギターソロの見せ場があったりと、アグレッシブな見せ方の上手さは、さすがベテランという感じ。
オシャレなだけじゃない実力を堪能しました。ラストの多幸感も筆舌にしがたい。

風男塾@日比谷野外音楽堂
たまたま誘われて行って、メンバー構成や曲もよく知らなかったのですが、ものすごく楽しくて感動した。
男装のアイドルたちによるステージは、どこまでも夢があって、キラキラしてて健全だった。
若い女子のファンがメインだけど、その母親もちらほらいたり、ファンや現場全体の雰囲気もよかった。






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