2013 Saicish Music Award



●Discs Of The Year



1.Speak A Little Louder/Diane Birch
こういう音楽がずっと聴きたかった。私の女性シンガーソングライター愛が震える。
「グッドガール、グッドミュージック」なデビュー盤は、それはそれで素晴らしかったけど
本来的にはもっとロックでゴスなはず・・・その期待どおり、優等生のイメージを打ち破り
めちゃくちゃロックに、ソウルフルに、セクシーに飛躍したセカンドアルバム。
レトロヴィンテージなロックに、ゴスとエレクトロがMIXされたサウンドもさることながら
とにかく歌の力が強い。上手いとは思っていたけど、ここまで歌えたの!?と驚かされた。
変化をおそれず、やりたいスタイルを追求する、その姿勢も素晴らしい。
これまでは男性ファンのほうが多そうだったけど、本作は女性にぜひ聴いてほしい。
ついでに見た目も可愛すぎ・・・ファッション的にももっと注目されるべき人だと思う。
アモイ旅行の出発日にダウンロード購入して、旅行中ずっと聴いていたのも思い出深い。
2.Kiss Land/The Weeknd
密室的でメロウだったデビュー三部作『Trilogy』から、ぐんとスケールアップ。
暗闇にネオンと漢字の看板が浮かび上がる、映画『ブレードランナー』的世界観のもと
ほとんどの曲が5分超えで(タイトルトラック「Kiss Land」にいたっては7分35秒!)
引きこまれるうちに、いつの間にか次の曲になっていて、裏路地に迷い込んだ気分になる。
街自体が陰鬱としているけど、世紀末というよりここは、近未来のネオ・トーキョー。
なかでも、雷鳴がとどろいて幕を開ける「Belong To The World」は、それだけで短篇SF映画のよう。
本人も「R&Bの影響を受けているのは歌だけで、作曲やプロダクションに関しての影響はゼロ」と語るとおり
Massive Attack「Angel」や、Hurtsのセカンドアルバムといった、ダークなUKロックに近い印象を持ちました。
音楽シーン全体で、今もっとも叙情的なシンガーソングライターのひとりでは。
ついでに『ハンガーゲーム2』サントラの「Elastic Heart」「Devil May Cry」も素晴らしかった。
3.LOVE & LIGHT EP/CHIYORI with LOSTRAINS
3曲入りのEPですが、世界観がぎゅっと凝縮されていて、倍以上の聴き応えがあった。
表題曲「LOVE & LIGHT」は、元々CHIYORI名義のセカンドアルバム収録曲なんですが
アレンジ、雰囲気ががらっと変わって、バンド編成で新たにやる意味をきちんと提示している。
水蒸気のベールをまとったようなサウンドと歌声は、スケール感があるのに、胸に迫って何故か泣けてくる。
歌詞もハッとさせられるフレーズが多くて、「LOVE & LIGHT」の
“例えばここは地球の真ん中で 誰の上にも愛と光に満ちて
 朝には全て消えてしまうようなものなの だから今繋ぎとめていたい”だったり
「Workin'」の“まだ街が眠る頃 君はつまらない嘘をついて
誰の助けもいらないって ふて寝して 夢で笑った”だったり・・・。
これで500円! オフィシャルサイトから購入できるので、ひとりでも多く聴いてほしい。
4.Banshee/Kendra Morris
ひっそり出た輸入盤を、広島タワレコ店頭で見かけたのは2012年秋頃。
気になりつつも忘れかけそうなところ、2013年になって、まさかの日本盤発売。
しかも彼女の名をあげた「Concreate Waves」のDJプレミアRemixがボーナストラックとして収録!
バンドをやっていた両親のもと、70年代のR&Bを聴いて育ったというだけあって
曲はどれもブルージーでソウルフルなんですが、あくまでシンガーソングライターで
ロックでビッチではすっぱで、いい意味でレトロじゃない。
この佇まい、個人的にはKesha meetsラナ・デル・レイなんて印象を受けます。
写真を検索してると、緑の壁にたくさんの鹿の剥製が飾られ
マリー・アントワネットみたいな真ピンクの椅子に座っている写真が出てくるのですが
これが本人の部屋だという、そのどギツい悪趣味さもナイス!
続いて出たカバーアルバムもさっそく日本盤化されて嬉しい限り。ぜひ来日を!
5.A Will/Luna Sea
13年ぶり・・・という以上に、ファンになってはじめて発売されることが、最高に嬉しかったアルバム。
2012年の両A面シングル「The End Of The Dream」と「Rouge」を
順番を逆にしたうえで連続で配置していることからもわかるように
自信満々で挑発的で、本気とやる気とこだわりしか詰められていない。
ギラっとした質感の軟体動物がうごめく「Glowing」、アンニュイなAメロから一転サビで花開く「Absorb」
うねりながら絡まりながら突っ走る「Metamorpshosis」、とことんスマートなのにポップな「Thoughts」・・・。
凝りまくっていて一部の隙もない。正直、比較的オーソドックスな1曲目とラスト11曲目は、物足りないほど。
これは宣戦布告ではなく、最初から勝利宣言。
日本よ、これがロックバンドだ!
6.Holy Fire/Foals
初めて参加したフジロックで一番の収穫だったバンド。
雷雨が降りしきったあとで、観客がもっともやる気を失っていた時間帯にもかかわらず
グリーンステージを控えめに、でも徐々に、確実に盛り上げていた。
テレッテレーっていうギターの音色、一癖ある踊れるメロディ、ポップな楽器隊。
1曲目から4曲目の流れが完璧で、なかでも3曲目「My Number」はすぐ口ずさめるアップチューン。
メロディアスだけど、リズムや編曲にひねりがあって、ニヤリとさせられる曲ばかりで
あとから知ったことですが、オックスフォード大学出身という出自も関係していそう。
ものすごく細かい細工が仕込まれているのに、スタジアムや野外も似合う。
2月の来日公演が今から楽しみ!
7.『華麗なるギャツビー』サウンドトラック
Jay-Zが音楽総監修ということで、当初はビヨンセ&アンドレ3000による
エイミー・ワインハウス「Back To Black」カバーなど、ニュース性が先行していましたが
実際はギラつきのなかにインディーなナイーヴさが見え隠れする、映画にぴったりな内容でした。
The xxの「Together」やNeroの「Into The Past」といった暗めの曲はもちろん
エミリー・サンデーによる「Crazy In Love」のフレンチカンカン風カバーなど
明るくて軽やかな曲ですら、どこか狂騒的で、儚くかなしい。
そしてラナ・デル・レイの「Young And Beautiful」が素晴らしすぎた。
この一曲でサントラを、映画を、すべて代弁してしまっている。
終わらないパーティーなんてないのに、それでも永遠を求めてしまう。
そんな気持ちをただ愚かだと笑うのは簡単だと、この曲は伝えてくる。
8.Goldenheart/Dawn Richard
ガールズグループDanity Kaneとしてデビューし、Diddy-Dirty Moneyに参加・・・
その経歴から想像されるイメージより、ずっとオルタナティブなR&Bサウンドに驚かされるソロデビュー盤。
ブランディーの「Afrodisiac」「Human」を、さらにインディーかつ壮大にした感じで
闘いの始まりを宣誓するような、ミステリアスな「Return of a Queen」で物語の幕が開く。
本人がインタビューでジャンヌダルクやランスロット(アーサー王物語の登場人物)に触れていたり
おそらく同名映画からインスパイアされている鎮魂歌「[300]」など、叙事詩的、神話的な気配に満ちている。
ビデオも砂漠、もしくはメタリックな舞台がメインで、スタイリング含め、かなりモードな印象。
Youtubeを見てると、ダンスのみのバージョンのビデオもあって
エンターテイナーとシンガーソングライターを両立させているのが格好いい。
本作からわずかな期間で、はやくもセカンド・アルバムのシングルを発表したり
さらにDanity Kane再結成も! ワーカホリックな女は頼もしいです。
9.The 1975/The 1975
マンチェスター出身、見た目はもっと悪そうなロックをやってそうなのに
とにかくポップでキャッチー! 音がキラキラしていて気持ちいい。
少し前に流行ったピコピコ系とも違って、80'sの要素はあるけど、ダサさはゼロ。
「Sex」とか「Talk!」とか、タイトルの付け方も確信犯的というか
オシャレなアートワークも含め、全体的に余裕があって、フラットな感性を感じる。
この新しさは、スカイ・フェレーラなどと並べて語りたい感じ。
音の質感がかなり統一してあるので、曲ごとの個性が弱まっているかなとも思うけど
アコースティックなライブ音源を聴くと、また全然違う味わいだったりして
まだまだ引き出しのありそうな、楽しみなバンドです。
10.Yeezus/Kanye West
このアルバムが好きか?と問われたとして、率直にYESとは言えないし
最初に聴いた時の、衝撃に似た違和感はずっと残り続けているんだけど
それが味わいたくて定期的に聴いてしまうので、すごい作品なんだと思う。
密度と物語がぎゅっと詰まった前作が大好きだったのですが
それらすべてを手離したような、色彩のない、インダストリアルで無慈悲な世界観。
でもプログレッシブ要素は前作からとも言えるので、ある意味必然の流れかも。
暴力的で荒涼としているのに、ほんの少しだけ救いを感じるのが不思議。
触れるものみな刻む、と言わんばかりのカニエのラップも凄い。
賛否両論あろうと、やはり現在のシーンで最重要アーティストに間違いありません。



●Songs Of The Year


Aimer「RE:I AM」:
2013年いちばん多く聴いた曲。
ガンダムの主題歌というイメージもあるかもしれないけど、荘厳で美しい力強い調べを聴いていると
真夜中にダイヤモンドの軍隊を率いる、女将軍の横顔が目に浮かぶ。

Lana Del Rey「Young And Beautiful」:
ロマンチックで美しくて、とびきりかなしいラブソング。
カニエ・ウエストがキム・カーダシアンにプロポーズするときに流したという話もいい。

FLOWER FLOWER「月」:
ちょ、そのバンド名、と思ってすみません。活動休止したYUIの新バンド。
透き通るような声が、ポップロック×エレクトロにぴったり。今のスタイルのほうが断然好き。

LORDE「Royals」:
まさに彗星のごとく現れたカリスマ。音楽性は全然違うけど、アヴリル・ラヴィーンのデビュー時を思い出した。
歌自体もすごいが、歌詞が秀逸。サビの“Let me live that fantasy”というフレーズが好き。

LORDE「Everybody Wants To Rule The World」:
同じくロードの『ハンガーゲーム2』サントラ収録曲。ティアーズ・フォー・フィアーズのカバー。
原曲はポップなのに、曇天が似合う不気味なサウンドに変身させていた。

Daft Punk「Get Lucky」:
祝グラミー賞! こういうのが大人のポップソングですよね。いつ聴いても幸せになる。
そしてこの曲をはじめ、ファレル復権が印象的な一年だった。
やっぱみんな、ファレルのこと大好きだよね。


●Lives Of The Year


LUNA SEA@日本武道館
Bブロック最前というチケット運の良さに、徳を積んできてよかった・・・と思った。
とにかく迫力がケタ違い。モンスターバンド。全国のSLAVEたちの一体感も楽しかった。

Hurts@フジロックフェスティバル
夜のレッドマーキーにふさわしい、セクシーでミステリアスでロックなパフォーマンス。
セオ様といえばマイクさばきが有名ですが、それもレベルアップしていた! エロかった。

リアン・ラ・ハヴァス@ビルボードライブ東京
夢のような1時間。穏やかなのにエモーショナル。かなり心を持って行かれた。
CDだとアコースティックの人というイメージがあるけど、全然違う! 素晴らしかった。






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