1.Who are you?/NICO Touches The Walls 聴いた瞬間に「何このアルバム!」と鳥肌が立ち、その後3週間、他に何も聴けなかった。 平均年齢23歳、メジャーデビュー後初のアルバムという肩書きにふさわしく、昇る竜のごとき勢いが痛快。 特に2曲目「B.C.G.」から6曲目「バニーガールとダニーボーイ」までの流れは文句なしにノレる。 シングルではスピード感あふれる曲が目立ったけど、バラード3曲も思いのほかいい出来。 なかでも哀愁漂う「エトランジェ」が抜群だけど、個人的にはシャイな独り言の「ほっとした」にキュンときた。 それにしても、すべての曲を手掛けるボーカルの光村龍哉の存在感といったら。 曲のクオリティはもちろん、歌声も力強くこちらに響いてくるし、何よりセクシーさとピュアさが同時にある。 実際にライブを見たときより確信したけど、私が今まで日本のロックにあまりはまれなかったのは ロックスター然とし過ぎてこっちが恥ずかしくなるか、もしくは普通のお兄ちゃん過ぎて惹かれないかだったんだけど 光村の場合はその境界線を、ひらりひらりと自在に行き来する。それも無邪気なのか確信犯なのかわからないところが末恐ろしい! | |
2.19/Adele 祝・グラミー賞2部門受賞!! はじめて聴いたときから「ほんとに19歳!?」(ルックスも含め)とおののかされていたので、この受賞には文句なし。 ロックとソウルの融合なんていまどき数あれど、老成した作曲能力&ビターでソウルフルな歌声の説得力が半端ない。 21世紀の作品なのに、元からセピアカラーだったかのようなこの佇まいは一体何なのかね? サビで感情がぐわーっと高まる「Chasing Pavements」、ジャムってる感じが楽しい「Best For Last」、 やわらかいマリンバ?の音色が、愛らしい思い出を弾ませるような「First Love」、ちょっとキッチュな「My Same」など どの曲も微妙に表情が違っていて、収まるべき場所に収まっているという印象。 そしてラストを飾る「Hometown Glory」が素晴らしすぎるよ! ほぼピアノ一台、アデルの喉一つで切々と歌われる故郷への想い。 どういう覚悟を決めたら10代でこんな歌が作れるのか? 今いちばん期待しているシンガー・ソングライターです。 | |
3.Everything Is Borrowed/The Streets 「UKのエミネム」「問題児」などのキーワードが先走って、これまでスルーしてきたんですが・・・これは本当に傑作! リリックを読み込んだわけじゃないし、以前の暴れん坊ぶりも詳しくないから比較できないんだけど 白い朝もやが、昇れる太陽とともにゆっくりと晴れていくような1曲目で、「愛以外のすべてはしょせん借り物」と宣言する姿。 それは思わず聴いているこちらが「え、どうしちゃったのよ!?」と驚いてしまうような、静かな覚醒。 サウンド的にも、ピアノやストリングスなど生楽器が多用され、オーガニックな雰囲気。 夜の幕が下ろされるようなラストの「The Escapist」まで通して聴くと、 これは1日の移り変わりを描きながら、それがそのまま人生に置き換えられることに気付く。 やんちゃ少年ほど父親になると変化するというか、普段騒がしい人が無口だと威圧感があるというか(これは違うか) ラッパーとしても人間としても、ひとつ上のステージにあがったことを感じます。 | |
4.American Gangster/Original Soundtrack 70年代の大物ギャングと、それを追う刑事を描いたリドリー・スコット監督映画のサウンドトラック。 エネルギッシュかつクールな本編を彩る、素晴らしいソウルナンバーを中心に、全14曲が収録されています。 アンソニー・ハミルトンの歌声が味わい深く染み入る「Do You Feel Me」(作はダイアン・ウォーレン!)や ビートルズをLowell Fulsonがカバーした「Why Don't We Do It In The Road?」、 さらにはパブリック・エネミーの「Can't Trush This」まで、映画のテーマに沿った曲がちゃんと集められていて好感。 個人的に一番のお気に入りはSam&Daveの「Hold On I'm Comin'」! 自然と腰が揺れるファンキーなナンバー。 後半はインスト曲になるんだけど、金管楽器の音がグイグイ盛り上げるアップ・チューンから 不穏な夜の匂い漂うザ映画音楽まで(ちょっと「シンシティ」的)バッチリで、「サントラかくあるべし!」な一枚。 | |
5.Waves & the Both Of Us/Charlotte Sometimes ジェシカ・シャーロット・ポーランドを中心とした、NY出身の5人組バンド。 マリオネットなジャケに惹かれて試聴してみたら、荒削りながらも独特の世界にすぐ引き込まれてしまいました。 ポップ・ロックなんだけど、イマドキのそれとは違って、もっとオールドスタイルな感じ。 レトロでちょっとジャジー、昔のアメリカ映画で、地元のホテルで演奏しているバンドのような・・・ 特にフロントガールのシャーロットの声。力強いんだけどどこか哀愁漂っていて、物語性がある。 バンド名はペネロピ・ファーマーの小説から、シングル曲「How I Could Just Kill a Man」はサイプレス・ヒルの同名曲からと 20歳そこそこのバンドにしては、カルチャーに造詣が深そうなのもいいね。 割と明るい前半よりも、じわっと湿度が上がる後半のほうが、よりこのバンドらしい感じ。 | |
6.Viva La Vida/Coldplay とにかくメロディとサウンドが綺麗で、この点に関しては08年ナンバーワンの作品だと思う。 流麗なストリングス、繊細なピアノ、でもけっして儚いとか女々しいとかではなくて、 天上から光がさしてくるような神々しさをまとい、聖書や宗教画かのようなスケールで存在していた。 それが過ぎて、曲ごとの印象が弱まっているきらいもあるけど、まあそれはそれでいいのかも。 後発の補完EP「Prospect's March」とあわせて聴くとなおいいね。こっちのほうが曲が立ってます。 ちょい狙いすぎなジャケットや、「美しき生命」って邦題はどうかと思うけど(テーマとしては「人生万歳!」でしょ) このアルバムで世の評価と実力・存在感のバランスが、特に日本では達成されたんじゃないかな。 しかし表題曲の歌詞を見ても塩の柱だのエルサレムだの、クリスチャン・ロックよりもキリスト教色の強いバンドだよね改めて。 | |
7.Funhouse/P!NK 「はっちゃけたジャケ」&「インパクト大なユーモラスな先行シングル」で引きつけておいて 開いてみれば実はシリアスなナンバーが並ぶ・・・という手法は前作を踏襲。 表題曲なんて「Funhouse」ってタイトルなのに、切迫感溢れるロック・ナンバーだし。 でもそれが実にP!NKらしいというか、こういうことができる女性アーティストは実は他にいやしない。 そして怒涛の烈しさのあとにやってくる、静かな「Crystal Ball」や「Glitter In The Air」がまたせつない。 個人的には突出した曲がないのが残念だけど、前作に引き続き良質な作品だと思います。 マックス・マーティンやブッチ・ウォーカー、ビリー・マンといった一流ポップ・メーカーを従えながら けっして作られた感がなく、むしろますます生々しいP!nkは本当のプロだわ。 | |
8.Down To Earth/Jem デビューアルバムを、地味にコンスタントに聴いていたJemの新作。 もともと浮遊感のある、あまり生活臭のない歌声&サウンドが特徴的な人でしたが 本人もそれをわかっているのか、今回のタイトル・トラックでは宇宙人の目線(!)で 地球と人間の現状を憂うという、かなり面白い歌をさらりと。不思議と説得力があるのがすごい。 ブラジリアン・パーカッションの導入や、ゲストの南アフリカのシンガー、さらには日本語の歌詞もあったりと 以前は箱庭的世界観だったサウンドが、ワールドミュージックと邂逅して開放感を得た感じ。 特に911を歌った「You Will Make It」の女神的な美しさは特筆ものです。 ジャケットの中写真も美しいので(こっちを表紙にすればよかったのに)お見逃しなく。 | |
9.Circus/Britney Spears 正直、もうダメかと諦めかけたときもありました。 それでも目が離せなくて、応援せずにはいられなくて、今こうして復活が心から嬉しいのは ブリトニー・スピアーズが、まさに天才的なアイドルだということの証明。 そして私と同じような人間が、全世界にごまんといるというこの奇跡! 全盛期のキレを思い起こさせる「Womanizer」に歓喜し、美しさと貫録に満ちた「Circus」で涙した。 前作「Blackout」のダークさからは一転、作品全体にキラキラした粒子が降り注いでいる。 正直サウンドの完成度は前作のほうが好きなんだけど、ブリトニーの輝く笑顔に再会できただけで大満足。 「Well baby, I'm a put-on-a-show kind of girl」・・・そう、その言葉をずっと待っていたんですよ! | |
10.The Piazzolla Best/小松亮太 日本のバンドネオンの第一人者、小松亮太のデビュー10周年記念ベスト。 しかも私の大好きなピアソラオンリー!・・・といいつつ、ピアソラはまだまだ聴き始めたばかりなので 私のような初心者にもぴったりな、聴きやすいベスト盤になっていると思います。 人気曲「リベルタンゴ」「アディオス・イニーノ」「ブエノスアイレスの夏」などももちろん収録。 本人によるライナーノーツ付きで充実の内容です。ピアソラの写真を壁に投影した、ムードのあるアートワークもいいね。 それにしてもタンゴってなんでこう官能的なのかね。 夜にキャンドル、片手に酒というシチュエーションで聴きまくったわ。 ああ、憧れ遥かブエノスアイレス! | |
次点 SAM SPARRO/Sam Sparro In Our Space Hero Suits/Those Dancing Days 記憶喪失学/菊地成孔とぺぺ・トルメント・アスカラール Donkey/CSS Shine/Estelle |
Duffy「Mercy」: ダミ声と言ってしまっていいくらいの特徴的なボーカルなのに 60'sな軽快なサウンドに乗せて恋い焦がれる女の子の気持ちを歌えば、こんなにキュートだから不思議! アルバムにはそこまではまれなかったけど、すぐに踊りだしたくなる大好きな曲。 Beyonce「If I Were A Boy」: Duffyと同じく、アルバム自体はあまり評価できなかったものの、この曲だけはリピートしまくった。 ちょっと大仰すぎるのもビヨンセだから許されるんだよ。静かな怒りが爆発するサビに震える。 西野カナ「Growly Days」: 今年のガーリィNo.1。ガラスの鈴のような春風のような歌声が最高に胸キュンもの。 蝶々が舞うミュージック・ビデオも、シンプルだけど本人の可愛さが引き立っていていいね。 Flo Rida feat.Timberland:「Elevator」 私をアゲまくってくれた一曲! 本当にエレベーターが上がっていくようなサウンドがたまらん! 福原美穂「優しい赤」: LISMOのキャンペーン曲。故郷への決別の想いを歌ったバラードで、今こんな曲を歌える若い女子はそうおりません。 北海道の夕焼けに染まった大地が目の前に広がるような、スケールの大きいボーカルが素晴らしい。 辻詩音:「Candy Kicks」 ライトなポップ・ロックに乗せて、歌われるティーンのむずがゆい心情!これが若さだ。 ガールロックかくあるべしな、曲、詩、声が高バランスで結集した曲。 The Bird And The Bee:「How Deep Is Your Love」 映画版「SEX AND THE CITY」のサントラに収録されていた、ビージーズの名曲のカバー。 シンプルな電子音のアレンジの上を、女性ボーカルが繊細な線画を描くさまがお見事。 Leona Lewis:「Bleeding Love」 なんだかんだ言って名曲だと思う。クセのないレオナのボーカルだからこそよりヒットしたのだろうな。 Ryan Tedderとともに作曲した、Jesse McCartneyを褒めてあげてください。 |
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