1.Ghosts/Siobhan Donaghy サウンド、詩、アートワークと、すべてが目的を持って完璧に統一された芸術作品。 Dido、U2、キーンらとの仕事で知られるJames Sangerをプロデューサーに迎え 浮遊感のある、幻想的なエレクトロ・ポップスに仕上がっています。 密室の中で繰り広げられるひとつの宇宙。 宗教的でもあるけど、連想するのはいわゆるゴスよりも、錬金術や神秘主義といったもの。 たとえばタロットカードの「魔術師」のような・・・ これを自作自演でやりとげたのが、わずか23歳の女の子だとは! 全くもって難解というわけではなく、「Sometimes」のように恋する女心を歌った曲もあり そういう純粋な少女性を突き詰めた結果として、この耽美な世界観が確立されたのかな。 音楽というジャンルを超え、その哲学で人を惹きつける孤高のアルバム。 | |
2.Say It/Britt Nicole 2007年の大穴ガールズ・ロック。 ややダンス寄りに冒険した曲もいくつかあるものの、基本はギターメインのスタンダードなサウンド。 実はクリスチャン・ミュージックの人らしく、教会で歌って培われたという やわらかいカーブを持った、ソウルフルなボーカルにもなるほど納得。 何かが始まる予感を感じさせる、光溢れるアップ・チューン「Holiday」 7歳の時に両親が離婚したエピソードを引き合いに、苦境に立たされた人に “It's gonna be OK”とやさしく語りかける「Don't Worry Now」 生きることに真摯に取り組もうとする心情を、爽やかに歌った表題曲など 説教臭くならず、あくまで等身大の女の子らしい表現の仕方が好感度大。 手作りのあたたかみ、ナチュラルな空気が心地よい一枚。 | |
3.As I Am/Alicia Keys 実は前作「Diary Of」が、70'sソウル寄りになりすぎていて 個人的にはあまりはまれなかったのですが・・・改めてひざまずきたくなる出来! 今回はR&Bよりも、シンガーソングライター、ロックの要素がより色濃くなっていて 特に今までのスマートなイメージを覆すような、剥きだしになった感情表現には正直驚かされました。 小奇麗に作ろうと思えばいくらでもできる人(しかも高レベルで)とわかっているからこそ 「No One」の激しいシャウトには、より切実に胸をゆさぶられる。 この変化は女優活動を始めたことも関係しているのか、ともかくネクストレベルに到達した印象。 相変わらずインストのイントロ〜2曲目への繋ぎ方も格好良いし、中盤の程よい軽さも○。 そして私が文句なしに一番好きなのは、ラストより2曲目の「Tell You Something」。 朝の穏やかな光の中で目覚めた、確信に満ちた愛のメッセージが美しい。 | |
4.East Side Story/Emily King そのアリシアと同じレーベルからデビューした、21歳の新人エミリー・キング。 NY出身のシンガー・ソングライターでソウル、ジャズ、クラシックからの影響を受け 更に白人と黒人のハーフ・・・という出自はまさにアリシアだが アリシアがピアノならエミリーはギター。特に後半は弾き語り的な要素が強い。 全体的にさらっと上品な雰囲気、ボーカルも渋いけどアクは強くなくて これは両親が国際的なジャズ・アーティストという、育ちのよさならではのものかな。 逆に言うと、R&Bならではの“業の深さ”みたいなのがあまり感じられないんだけど 個人的にはむしろその方が好みだし、歳を重ねて徐々に身につくならそれもまたいいでしょう。 特にお気に入りなのは「Walk In My Shoes」「U & I」「You Can Get By」など。 | |
5.Good Girl Gone Bad/Rihanna 2007年のポップスの中で、最もバランスがよく、先鋭的で、完成度の高かったアルバム。 元々ポップ・ソングにはどちらかというと不向きな、クセのあるボーカルを逆手に取り R&B、ロック、ハウス、レゲエなど多ジャンルのサウンドをMIXすることで ノージャンル、ノーボーダーな存在感を生み出すことに成功している。 ティンバランド、Ne-Yo、ニューオーダー、マイケル・ジャクソン、スターゲイト等 バラエティ豊かなキーワードの上に屹立する、リアーナ本人の凄みに圧倒されます。 これはもう、1年前に「SOS〜♪」だなんて歌ってた彼女とは既に別物。 中でも、ラヴソングだというのに呪いをかけられているような「Umbrella」のインパクトといったら! | |
6.B' Day/Beyonce 06年のオリジナル盤ではなく、07年発売のデラックス盤としての評価。 結果的に最もシングルヒットしたのは、Ne-Yo作の大衆向けバラード「Irreplacable」だったが この曲はアルバム全体で見ればむしろアクセント的な役割に過ぎず 南部女のプライドとパワーが炸裂したアップ・チューンこそが本作の魂。 特に好きなのはキッチュな「Get Me Bodied」、がなるような迫力の「Suga Mama」、そして「Deja Vu」! シングルの時点では駄作と思っていた「Check On It」も、この流れで聴くと違和感なし。 スーパースターになってもなお、髪を振り乱して熱唱、爆走するビヨンセに脱帽です。 | |
7.Graduation/Kanye West 今回唯一ランクインした男性アーティスト作品。 相変わらず安定した出来ですが、今回は女性アーティストのボーカル参加がなくなり T-Pain、Dwele、Lil Wayne、Mos Def、Chris Martin(COLDPLAY)とゲスト陣もかなり渋く、 シングル含め、全体としては今までで最も硬派な印象。 特に後半はかなり内省的でこれといったクライマックスもないため、ポップな前半との落差は感じたかな。 とはいえ11曲目の「The Glory」はキャッチーなのに黄昏っぽさがあって好きだけど。 ちなみにクマちゃんは前作までのシンプルなイラストの方が好きですが、 でもアルバムに封入されてる、背景が水色でクマちゃんのアップのイラストは可愛かった。 | |
8.Sound Soldier/Skye Sweetnam デビュー・アルバムで、“ポップだがメインストリームとはちょっと違う”という 独特のガール・ロック主義を見せたスカイ・スウィートナム待望のセカンド。 能天気な印象のあった前作に比べ、サウンドはぐっと重心が下がってタイトに。 今回新たに加えられた、ビート、HIP HOP要素も新鮮。 もうちょっとカラフルでもいい気はするが、あくまでキャッチー。そこが素晴らしい。 バラード「Scary Love」で見られるように、ボーカルの表現力も幅を増した。 よりアグレッシヴに、奔放に自分の音楽道を突き進む彼女。まさにSound Soldierです。 | |
9.Blackout/Britney Spears 「停電」という意味のタイトル通り、不穏さとあやうさ、堕落感に満ちたダンス・アルバム。 リスナーの多くはもちろん、ブリトニー本人のプライベートをそこに重ね合わせるだろうが しかし不思議なことに、暗闇から浮かび上がってくるブリトニーの姿は むしろ堕天使のように魅惑的で、中毒的な美しさを持っているのだ。 一体どこに辿り着くのか、聴く方も歌う方もわからないミステリー・ツアー。 ラストの「Why Should I So Sad」がまた、開き直ったようなクールな内容で最高。 ボブスレーで闇の中をびゅんびゅんと下るようなこの感覚、クセになります。 | |
10.Because I Love It/Amerie ファーストではオーガニックR&B、セカンドでは流行のサウンドに応じてみせ そのレンジの広さを証明してきたエイメリーだが、このサード・アルバムでひとまず結実した感じ。 今回は80sフレイヴァーを全体に取り入れ、今までで最もカラフル&ポップ。 本人も楽しそうで、艶っぽいボーカルはますます脂が乗ってます。 裏を返せば多少無難な印象もありますが、それも含めてエイメリーらしさと私は思うね。 最後を飾るバラード「All Roads」の神々しさが実に素晴らしい。 日本盤は良かれと思ってボートラを沢山つけてるみたいですが、蛇足以外のなにものでもない。 |
ERIKA「ESCAPE」「FANTASY」: ERIKAはもちろん、沢尻エリカの別名義。この2曲はどちらもシングルのカップリングだけど モード&コケティッシュなこのエレクトロ・ポップ路線は本当に良い。 女優の片手間でいいので、ぜひ音楽活動も続けて欲しいです私は。 Nelly Furtado「Say It Right」: 2006年に引き続きよく聴いたアルバム「Loose」の中でも特に好きな一曲。 元々好きだったのが、ドラマティックなミュージックビデオを観てよりはまりました。 P!NK「Who Knew」: 上に同じく、2006〜2007年で本当によく聴いた曲。 アルバムリリース当初「Kelly Clarksonの『Breakway』のようなロングヒットになる!」と予言したのが まあまあ現実となって嬉しい。せつなくって大好きな曲です。 Timbaland feat. OneRepublic「Apologize」: ファンが作ったミュージック・ビデオあわせての評価。切々としたロックバラード。 Rihanna「Umbrella」: もはや説明不要、2007年を代表するポップ・チューン。 凄みすら感じさせるリアーナの佇まいがひたすらすごい。せつなさとも狂おしさとも違う異様なラヴソング。 Amy Winehouse「Rehab」「Tears Dry On Their Own」: 大ヒットしたアルバムの中でもお気に入りの2曲。特に後者のあっけらかんとした明るさが好き。 KAT-TUN「SIGNAL」: 2006年のシングルですが、2007年発売のアルバムで改めて好きになったので。 こういうドライ&モードなダンス・チューンをやれるポップ・グループって ジャニーズはおろかJ-POPシーンを見渡しても、実はそういないんじゃないか。 Samantha Jade「Step Up」: 日本では今ひとつ話題になりませんでしたが、Jiveからデビューした新人アーティスト。 ダンス映画のテーマソングらしく、ストリートとポップの良いとこ取りな軽いノリが○。 Diddy feat.Keyshia Cole「Last Night」: ディディもキーシャも単体ではあまり興味ないが、この曲のバランス加減は見事。 映画を見ているような、大人の哀愁がよく漂ってます。 Avril Lavigne feat.Lil Mama「Girlfriend Dr.Luke Remix」: 原曲は正直聴く気にならんけど、このリミックスは100倍良い出来! 出だしからリル・ママのノリノリなラップに引き込まれる。現役女子高生ならではの空気感ですわ。 |
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